生理不順の養生法とツボ
2023.12.01
ナマステー!
アーユルヴェーダ鍼灸師の長尾理恵です。
健康な女性は、毎月、きちんと、生理があります。(思春期から更年期まで)
アーユルヴェーダでは、生理不順は基本的にはヴァータの乱れが原因です。増悪したヴァータが下腹部で生理不順を起こします。具体的には、冷え、血が足りない、血の巡りが悪い、心の緊張や不安などが原因でホルモンが正常に分泌されない、更年期などです。
生理不順は、心も体も忙しい女性によくある不調です。
体はどのような状態かと言うと、生理不順がある方の下腹部には、「強い冷え」があります。左下腹部に「お血」がある人もいます。ストレスは首肩背中の筋肉が緊張しています。
治療法は、基本的には、冷えがあれば温め、お血があれば血の巡りを良くします。心のストレスがあれば体のコリをほぐします。特に首肩背中はガチガチですので、しっかりほぐします。
今日のお客様は下腹部が氷のように冷えていましたので、まずは、ホットストーンを用いてしっかり温めてから関元(かんげん)ツボに鍼を刺しました。
関元は、臍(ヘソ)の下、約5~6センチくらいの場所にあります。スポーツや歌を歌う時など「お腹に力を入れて!」というのは関元に力を入れるということです。
冷え性と言えば、関元ですが、他にもいろんな効果がありますよ。
冷え
月経異常
生理痛
インポテンツ
低血圧
首肩腕痛
肥満
疲労
倦怠感
夜尿症
耳鳴り
難聴
腹痛
便秘
膀胱炎
頻尿
息切れ
情緒不安定
肌荒れ
では、この関元ツボに鍼を刺せば、あっという間に、これからずっと、生理不順が治るのかい?というと、そんな魔法はありません。マイルドに良くなります。どんな不調もそうですが、慢性ではない方、若い方、薬やホルモン剤を服用していない人は、そうでない方よりも早く良く効くようです。
関元ツボを用いたセルフケアは、押したり、マッサージすると良いです。ツボを意識しながらの腹式呼吸、下腹部に脂肪がたっぷりある方は脂肪を減らし腹筋を作り、スクワットも良いです。冷えが強い方はホッカイロを貼るのも良いです。
毎日の生活の養生法は、下腹部を冷やさない、血の巡りをよくする、ホルモンバランスを整える工夫をすることが肝になります。
ホルモンバランスを整える工夫といっても、ホルモン剤のことではありません。根本的な解決にはなりません。自然のルールに従うことが、根本的な解決になります。
ヴァータを整える、規則正しい生活、夜更かしをしない、疲労困憊しない、過度なダイエットをしない、温かく油分のある食事をしましょう。